兵庫県立考古博物館では10月5日(土)~12月1日(日)まで特別展「埴輪の世界
-埴輪から古墳を読み解く-が開催されます。この展覧会に関して、兵庫県の埴輪が
順次、同博物館メインホールで展示される予定になっています。
今回、その第1回として加古川市坂元遺跡の武人埴輪が展示されていましたので写真紹介します。
展示期間は9月1日~9月30日
上の写真は坂元遺跡の武人埴輪です。
上の写真は展示の説明パネル
説明書きが読みずらいので転記しておきます。
当館では10月5日(土)~12月1日(日)まで特別展「埴輪の世界-埴輪から古墳を読み解く-
を開催します。この展覧会に関連して、兵庫県出土の埴輪をご紹介します。
加古川市野口町に所在する坂元遺跡では埴輪を焼いた窯と焼かれた埴輪が使われた古墳が
見つかりました。このように埴輪の供給関係がわかるのは珍しく、埴輪窯についても
兵庫県での初めての例となりました。
この武人埴輪は、見つかった3基の古墳の中で最も古い古墳から出土したもので6世紀前半
(今から約1500年前)のものと考えられます。頭には帽子のような庇(ひさし)がつく冑(かぶと)をかぶっています。また、顔の周りには首をまもるための錣(しころ)がついています。
武人埴輪はかぶっているのは、正面に帽子のつばのような庇(ひさし)がつく眉庇付兜
(まびさしつきかぶと)と呼ばれる兜で、5世紀中頃から6世紀に流行しました。
その兜には、首をまもるために左右・後ろに錣(しころ)がついています。
この武人埴輪は残念ながら、頭部しか残っていません。しかし本来であれば体には甲(よろい)、
腰には大刀をつけた立派な武人埴輪だったと考えられます。
特別展では、人物埴輪以外にも様々な埴輪が展示されます。お楽しみに。
(学芸課 松岡 千寿)