2020年3月1日、兵庫県立考古博物館の特別展示「西宮山古墳出土の装飾付須恵器」
を見学しましたので写真紹介します。
この特別展示は京都国立博物館考古資料相互賃借活用促進事業で実施されました。
西宮山古墳出土の装飾付須恵器の展示
上の2枚の写真は京都国立博物館所蔵の「西宮山古墳出土の装飾付須恵器」の展示
正面より撮ったものです。
上の写真は「西宮山古墳出土の装飾付須恵器」の側面
西宮山古墳はたつの市日山にあった長35mの前方後円墳(古墳時代後期6c)で
昭和29年(1954)に龍野高等学校運動場の拡張に伴い発掘調査が行われ、古墳から
出土した遺物は京都国立博物館に収められています。展示物は須恵器台付壺で、
胴体の4か所に小さな壺が貼りついた珍しい形をしています。
小型の壺の間には人や動物を表現した小像が取り付いています。
古墳の入り口にこのような土器が2個置かれていたとのこと。
鼻の高い男が主人公でこの古墳に葬られた人物で、その人生を表現豊かに伝えています。
4か所の小像のうち1か所は小像をほとんど欠いていますが、残りの3か所は相撲、狩猟
荷運びの情景が表現されています。
上の写真は狩猟と荷運びの説明パネル
相撲については上に添付した側面からの写真の下方に説明パネルがありますが
改めてその内容を記述すると「相撲をとっている人物の他に横に行司と見物人
が描かれている」と推察されます。
野見宿禰神社(のみのすくねじんじゃ)の解説 By Wikipedia
たつの市では 明治時代後半から 相撲の神様「野見宿禰」の墓探しが行われました。
『風土記』 に書かれた「立野」(龍野)の地名が 野見宿禰にちなむことから、
いくつかの候補地があがり、その後、西宮山古墳から出土した装飾付須恵器の
人形が 力士では? と注目されました。
上の写真はたつの市の野見宿祢神社に続く階段 撮影:2011-12-12又は13日
パワースポット野見宿祢神社に関連のサイトにリンク 龍野倶楽部(http://tatsunoclub.sakura.ne.jp/)西宮山古墳から出土した遺物の展示について紹介したサイトがありましたのでリンク
https://blog.goo.ne.jp/1945ys4092/e/d0968dc832d8c3c08d814345e5e38064
勝手野6号墳出土 装飾付須恵器
上の写真は、兵庫県立考古博物館所蔵の勝手野6号墳出土 装飾付須恵器
(県指定重要文化財)です。西宮山古墳出土品と同じく、すもうや狩猟などの
様子が表現されています。
上の写真は装飾品の説明パネル
最後に京都国立博物館考古資料相互賃借活用促進事業で実施の兵庫県立考古博物館
の特別展示の遠景写真を添付して筆を置きます。