西日本で最初に鉄道が開通したのは神戸-大阪間、明治7年(1874)のことである。
開業当初から神戸駅の変遷というテーマで記事を書いていきます。
初代神戸駅というテーマで過去に記事を書いていますのでリンクしておきます。
初代神戸駅 - CHIKU-CHANの神戸・岩国情報(散策とグルメ) (goo.ne.jp)
初代神戸駅
明治7年(1874)5月11日、日本で2番目の鉄道として神戸-大阪間が開通し初代神戸駅は
それより前の明治7年(1874)4月30日に開業しました。
また明治7年(1874)6月1日には住吉駅と神崎(尼崎)駅が開業しています。
上の写真は初代神戸駅(神戸停車場)です。
明治7年(1874)4月30日 初代神戸停車場(神戸駅) レンガ・木造 開業
2代目の明治22年(1889)3月まで存在。
総建坪は約796坪。英国製レンガ造と木造部分とを組み合わせた建物でした。
上の写真は初代神戸停車場(神戸駅)のホーム風景です。
上の写真は明治9年(1876)の神戸停車場平面図です。(交通博物館蔵)
上の写真で海に突き出ている部分(右上部)がありますがこれは神戸桟橋(神戸鉄道桟橋)です。
上の写真は明治14年(1881)の神戸駅付近の地図です。 松田元次氏蔵
第1波止場~第4波止場に加えて鉄道桟橋の位置を表記。
上の写真で海に突き出ている部分がありますが神戸桟橋です。
明治4年(1871)3月、大蔵省造幣寮開局のため大阪へ来ていた大隈参議らの意見で
神戸停車場南隅地さきに神戸桟橋建設が決定した。しかし、わが国には桟橋建設の
技術者がいなかったため着工できず明治4年(1871)5月5日波止場建築師
ウィリアム・デーマンが来日してから着工した。
桟橋は長さ137.2m、幅12.2mの鉄製で明治9年6月27日に完成し7月1日から開業した。
桟橋保全規則を設けて一般船舶の停泊も許可された。
開業当初の運賃について過去に下に添付の記事を書いています。
明治10年(1877)の神戸と京都間の時刻表と運賃 : 散策とグルメの記録 (exblog.jp)
神戸・大阪間の所要時間は1時間10分
参考として大阪駅についても記事を書いていますのでリンクしておきます。
2代目神戸駅
上の写真は2代目の神戸駅です。
明治22年(1889)3月に2代目神戸駅(2階建 レンガ造り)が完成しています。
この年の7月に東海道線が全線開通しています。
さらに山陽鉄道(山陽本線)も明治34年(1901)5月に下関まで開通しています。
神戸駅は東海道線の終点、山陽本線の起点の駅です。
神戸駅には次のような表示があります。
東海道本線の終点と山陽本線の起点の標識の写真 撮影:2011-3-4
2017年10月?には上述の標識「ゼロキロポスト」がリニューアルされています。
上の2枚の写真は神戸駅の「ゼロキロポスト」 撮影:2017-10-6
上の写真は2代目神戸駅の構内(大正期)
3代目神戸駅
上の写真は3代目の神戸駅。
昭和9年(1934)11月5日 3代目神戸駅(鉄筋コンクリート)完成
神戸駅は未完成のまま昭和5年(1930)7月1日から開業
関連としてWikipediaより京都と神戸間の鉄道の開通までの経緯について
記します。
明治7年(1874)の5月11日には 大阪駅 - 神戸駅間(20M27C56L≒32.74km)
が旅客線として開業(三ノ宮駅 - 神戸駅間複線)。
大阪駅・西ノ宮駅(現在の西宮駅)・三ノ宮駅・神戸駅が開業。
明治7年(1874) 6月1日に神崎駅(現在の尼崎駅)と住吉駅が開業。
明治7年 (1874)12月1日 大阪駅 - 神戸駅間で貨物営業を開始。
明治8年(1875)5月1日 支線(安治川支線)大阪駅 - 安治川駅間
(1M60C≒2.82km)が開業。安治川駅が開業。
明治9年(1876)7月26日 向日町駅 - 大阪駅間(22M56C57L≒36.54km)が
旅客線として延伸開業。向日町駅・高槻駅が開業。
明治9年(1876) 8月9日 山崎駅・茨木駅・吹田駅が開業。
明治9年(1876)9月5日 向日町駅 - 大宮通仮停車場間(3M47C≒5.77km)が
延伸開業。大宮通仮停車場(現在の京都貨物駅付近)が開業。
明治10年(1877)2月6日 京都駅 - 大宮通仮停車場間(40C11L≒0.81km)
が延伸開業。大宮通仮停車場が廃止、京都駅が開業。
前日の2月5日には、神戸駅 - 京都駅間全通を記念して
明治天皇を迎えて京都駅で鉄道開通式を実施。
関連ブログ:
神戸駅及び周辺地域の変遷