秋の味覚「さんま」=Pacific sauryの漁獲量と資源量について調べてみました。
資源量については9月7日に放送のNHKテレビ「視点論点」のデータを引用。
さんまの漁獲量
2008年(H20) 35.5万トン 65円/Kg
2009年(H21) 31.1万トン 67円/Kg
2010年(H22) 20.7万トン 133円/Kg
2011年(H23) 21.5万トン 114円/Kg
2012年(H24) 22.1万トン 78円/Kg
2013年(H25) 15.0万トン 157円/Kg
2014年(H26) 22.9万トン 115円/Kg
2015年(H27) 11.6万トン 221円/Kg
2016年(H28) 11.4万トン 213円/Kg
データソース:農林水産省 海面漁業主要魚種別の漁獲量と価格の推移
上記のようにここ数年、国内の漁獲量が低迷し、価格も上昇しています。
こうした状況に歯止めをかけるため、日本が提案してできた「北太平洋漁業委員会」で
日本は各国の漁獲量の上限を決めるサンマの資源管理強化策を訴えました。
2017年7月13日から札幌市で始まった上記国際会議には日本や中国、台湾、ロシア、韓国
など8つの国と地域が参加している。
中国の年間漁獲量が2012年からの4年間で約30倍に激増、台湾の年間漁獲量も
4年連続で日本を上回っていること状況にあり資源枯渇が懸念されている。
日本が提案した上限漁獲量(案)は日本24.2万トン、台湾19万トン余、中国4.6万トン余
は合意には至らず今後1年間はサンマ漁船を増やすことを禁止する措置で合意されました。
2014年の都道府県別の漁獲量のベスト10を下に示します
1位 北海道 108,600 t
2位 宮城県 29,100 t
3位 岩手県 21,400 t
4位 富山県 19,500 t
5位 福島県 17,800 t
6位 千葉県 10,300 t
7位 青森県 5,700 t
8位 長崎県 3,700 t
9位 神奈川県 2,800 t
10位 茨城県 2,600 t
さんまの資源量
上の写真はさんま各国の漁獲量と資源量を示したものである。
2003~2009年は280~500万トンで推移していたが、2010年以降は180~310万トン
に減少していることが判ります。
上述したNHKの番組で東京海洋大学 准教授 勝川 俊雄氏は「さんまの不漁 原因と対策」
というテーマで判り易く解説されていますのそのデータについても紹介します。
1.さんまの分布域
上の写真はさんまの生息域と各国の漁場の位置を示したものです。
2.漁期前調査の結果(2017)
上の写真は水産研究・教育機構が2017年の6月から7月に調査を行った結果です。
赤い円は大型のサンマ(age1)、青い円は小型のサンマ(age0)がその場所で捕獲された
ことを示します。age1は概ね29cm以上のさんま。
1区 東経143~162度 2区 東経162~西径177度 3区 西経177~165度
上の表は海区別の資源量を示したものです。
この表の結果から2017年は昨年よりは豊漁であろうと予測される。
3.サンマの回遊ルート
青の部分が日本の漁場、ピンクの部分が外国船の漁場です。外国船は日本の200海里の
中で操業できないので、外洋で漁業を行っています。一方、日本船は船のサイズが小さく、
遠出ができないので、漁場は日本近海に限定されます。
ここ数年は日本近海の温度が高くサンマは赤のルートを通ったので不漁となりましたが
2017年は近海の温度が低く少なくとも昨年(2016年)並みの漁獲量が確保できると
専門家は見ています。
ここ数年、「中国・台湾の乱獲でサンマが減少している」という報道を頻繁に
みかけるようになりました。しかし、データを見ると、現在の漁獲の影響は限定的で
さんまの漁獲量に影響度が高いのは
1)産卵回遊するサンマの資源量
2)サンマが日本近海を回遊するかどうか
と指摘されていました。
資源量については9月7日に放送のNHKテレビ「視点論点」のデータを引用。
さんまの漁獲量
2008年(H20) 35.5万トン 65円/Kg
2009年(H21) 31.1万トン 67円/Kg
2010年(H22) 20.7万トン 133円/Kg
2011年(H23) 21.5万トン 114円/Kg
2012年(H24) 22.1万トン 78円/Kg
2013年(H25) 15.0万トン 157円/Kg
2014年(H26) 22.9万トン 115円/Kg
2015年(H27) 11.6万トン 221円/Kg
2016年(H28) 11.4万トン 213円/Kg
データソース:農林水産省 海面漁業主要魚種別の漁獲量と価格の推移
上記のようにここ数年、国内の漁獲量が低迷し、価格も上昇しています。
こうした状況に歯止めをかけるため、日本が提案してできた「北太平洋漁業委員会」で
日本は各国の漁獲量の上限を決めるサンマの資源管理強化策を訴えました。
2017年7月13日から札幌市で始まった上記国際会議には日本や中国、台湾、ロシア、韓国
など8つの国と地域が参加している。
中国の年間漁獲量が2012年からの4年間で約30倍に激増、台湾の年間漁獲量も
4年連続で日本を上回っていること状況にあり資源枯渇が懸念されている。
日本が提案した上限漁獲量(案)は日本24.2万トン、台湾19万トン余、中国4.6万トン余
は合意には至らず今後1年間はサンマ漁船を増やすことを禁止する措置で合意されました。
2014年の都道府県別の漁獲量のベスト10を下に示します
1位 北海道 108,600 t
2位 宮城県 29,100 t
3位 岩手県 21,400 t
4位 富山県 19,500 t
5位 福島県 17,800 t
6位 千葉県 10,300 t
7位 青森県 5,700 t
8位 長崎県 3,700 t
9位 神奈川県 2,800 t
10位 茨城県 2,600 t
さんまの資源量
上の写真はさんま各国の漁獲量と資源量を示したものである。
2003~2009年は280~500万トンで推移していたが、2010年以降は180~310万トン
に減少していることが判ります。
上述したNHKの番組で東京海洋大学 准教授 勝川 俊雄氏は「さんまの不漁 原因と対策」
というテーマで判り易く解説されていますのそのデータについても紹介します。
1.さんまの分布域
上の写真はさんまの生息域と各国の漁場の位置を示したものです。
2.漁期前調査の結果(2017)
上の写真は水産研究・教育機構が2017年の6月から7月に調査を行った結果です。
赤い円は大型のサンマ(age1)、青い円は小型のサンマ(age0)がその場所で捕獲された
ことを示します。age1は概ね29cm以上のさんま。
1区 東経143~162度 2区 東経162~西径177度 3区 西経177~165度
上の表は海区別の資源量を示したものです。
この表の結果から2017年は昨年よりは豊漁であろうと予測される。
3.サンマの回遊ルート
青の部分が日本の漁場、ピンクの部分が外国船の漁場です。外国船は日本の200海里の
中で操業できないので、外洋で漁業を行っています。一方、日本船は船のサイズが小さく、
遠出ができないので、漁場は日本近海に限定されます。
ここ数年は日本近海の温度が高くサンマは赤のルートを通ったので不漁となりましたが
2017年は近海の温度が低く少なくとも昨年(2016年)並みの漁獲量が確保できると
専門家は見ています。
ここ数年、「中国・台湾の乱獲でサンマが減少している」という報道を頻繁に
みかけるようになりました。しかし、データを見ると、現在の漁獲の影響は限定的で
さんまの漁獲量に影響度が高いのは
1)産卵回遊するサンマの資源量
2)サンマが日本近海を回遊するかどうか
と指摘されていました。