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Channel: CHIKU-CHANの神戸・岩国情報(散策とグルメ)
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兵庫ガス会社で活躍したRoderick Ross氏と創世期のガス燈

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いきなりですが、下の写真は神戸市中央区の相楽園に移設された旧ハッサム住宅と住宅 の前に建つ2基のガス灯です。撮影:2016-5-3 写真の主題は相楽園(中山手通5丁目)旧ハッサム邸の前庭に移築・復元された2基のガス燈。このガス燈は明治7年(1874)に神戸外国人居留地に設置されていたガス灯であり、現存する中では日本最古のガス灯である。
基部にTurner&Allen Londonと記載された銘板がある。Turner&Allenは1847年、英国ロンドンに創立され、街灯用のガス灯をはじめガス製のランタンやランプなどを幅広く製造。社名は現在、W.T.Allen&Co.LTDに変わっています。ハッサム邸は明治35年(1902)旧居留地118番で貿易業を営むインド系イギリス人のK Hassamが北野町2丁目に建てた住宅で昭和38年(1963)に相楽園に移築・復元された。
神戸におけるガス燈の歴史について記述していきます。明治5年(1872)5月、テキストル商会のエー・ボウンセンら神戸に住む外国人がガス会社の設立を兵庫県に願い出たが政府はガスのような重要な事業を一度外国人に許可すると将来日本人の手に移すことは困難なため日本人の手で開業すべきでだと考えていた。上記の理由からすぐには許可されなかった。明治7年(1874)11月、日本人との共同事業で兵庫ガス会社の設立が認められ同年11月、居留地に神戸で最初のガス灯が点灯された。兵庫ガス会社(Hiago Gas Co.)はブラウン商会が総代理兼書記をつとめ、旧生田川の西に1,600坪あまりの土地を明治6年(1873)9月9日から無期限に借地し、石炭ガス製造所を建設。この年から明治11年(1878)にかけての5年間、困難な事象を抱えながらも活躍したのがアイルランド人のRoderick Ross氏(Roderick・Ross)である。ロス(Roderick・Ross)は来日前、中国でのガス事業ですでに実績を持っていた。ガスがガス燈などの照明や燃料として神戸市内に広く供給されるのは明治31年(1898)神戸瓦斯株式会社が設立され、明治34年(1901)に開業してからになる。神戸瓦斯は明治39年(1906)兵庫ガス会社を合併。現在の大阪ガスにつながる。
神戸市内のガス燈は以下のとおり。(復元品や寄贈品など)列挙したもの以外にもあると思いますが頭の中にあるものを列挙しました。写真をすぐに取り出せたものは写真も添付しておきます。(1)神戸国際会館の斜め前のガス燈
上の写真は神戸市の姉妹都市シアトル市から贈られたガス燈
1970年4月23日宮崎辰雄市長の時代に贈呈されたものでラウンド型(No.36 Boulevardと知られる)
のガス燈でUSAでは6,000以上の実績があるとの解説が記載されています。

Welsbach No 36 Boulevard Gas Street Lampは明治期にアメリカで使用されていた
ものでUS特許は Oct 31, 1899に成立特許番号は No 31745
(2)ハーバーランド内メインストリート(ガス燈通り)   平成6年(1994) 11月から神戸ガス燈通りのイルミネーション実施  上の写真は神戸ハーバーランド センタービルから撮ったハーバーランドの遠景中央のやや右手の通りがガス燈通りです。 撮影:2022年9月16日  
(3)メリケン波止場
上の写真は平成7年(1995)1月26日に撮影したメリケン波止場。ガス燈が写っています。(4)旧居留地の西北角、大丸神戸店周辺 

神戸以外の日本のガス灯の歴史を以下に記述する。明治時代に入ってから本格的な西洋式ガス灯の照明器具が用いられるようになった。日本で最初に西洋式ガス灯が灯されたのは明治4年(1871)、大阪市の造幣局周辺においてで、機械の燃料として用いていたガスを流用する形で工場内および近隣の街路でガス灯が点灯された。その時使われたガス灯の器具は造幣局内に現存する。高島嘉右衛門という実業家が神奈川県庁からガス灯をつくるよう頼まれ、明治3年(1870)に「日本社中」を立ち上げました。彼は、横浜市の神奈川県庁と大江橋から馬車道・本町通りまでの間に、ガス灯十数基をズラリと並べ、明治5年9月29日(新暦換算1872年10月31日)、いっせいに火をともしました。高島嘉右衛門(かえもん)はフランス人技師アンリ・プレグランの指導を受けた。横浜に遅れること2年後、明治7年(1874)には東京の銀座通りにも街灯として85基のガス灯が輝くようになり、ガス灯は次第にその数を増やしていきました。


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